ACアダプタとは

一般的に供給されている交流電源(商用電源)を直流電流(DC)に変換するための装置のことを言います。

1.ACアダプタの概要

電力会社から供給される商用電源は、一般的に100V又は200V以上の交流電源です。それに対して、電力を消費する電気製品の側は、3~20V前後の直流を使用するものも多いので変圧器・整流器・安定化回路などからなる電源装置によって、一旦低電圧の直流に変換する必要が生じます。この電源装置を物理的に分離、独立させたものが装置をAアダプタといいます。

通常、電子機器と呼ばれる部類の電気製品で利用されることが大半で、建物に固定されている照明機器や洗濯機のような電化製品と呼ばれる部類の大型の電気製品で使われることはあまりありません。ACアダプタは元々、トランジスタラジオのような電池駆動の携帯(ポータブル)型電子機器で使われる用途が多くありました。

最近では熱源の分離・設計の容易さなどの理由から、電池駆動ではない電子機器・小型の電化製品でもACアダプタが利用される場面増えています。なお、ACアダプタの多くは交流電源を直流電源に変換するAC-DC変換アダプタですが、変圧だけを目的とした交流出力のAC-ACアダプタも、ACアダプタと呼ばれています。 ACアダプタがよく利用されているものとした、携帯電話・携帯音楽プレイヤ・携帯ゲーム機・ノートパソコン・タブレットなど持ち歩いて使用されることを前提している電子機器があります。電源をその電子機器に内蔵が可能な大きさの装置であっても、意図的に電源を内蔵せずにACアダプタとして本体から分離(独立)させていることもあります。

その理由としましてつぎの要因があります。
・電子機器本体が電源から発生する熱やノイズの影響を受けにくくする為。
・その電気機器本体のデザイン性や小型化の為。
・その電子機器本体のメンテナンス性向上の為。
・使用する国・地域によって電源コンセントのプラグ形状・電圧・法的規制仕様に対応する為。
・その電子機器本体が各国の法律(日本では電気用品安全法)の規制対象にならない様にする為。
・その電子機器本体のコストダウンの為。

2.ACアダプタの仕組み

ACアダプタは主に交流電源(AC電源)を直流電源(DC電源)に変換する装置になります。これは多くの電子機器や家庭用電化製品を動作させるためには必要なものです。ACアダプタはそのような様々な形状や出力電圧・電流があり、それぞれの電子機器の仕様に合わせて設計されています。
ACアダプタの仕組みは、大きく分けると次のようになります。

2-1 電圧の変圧・変圧器(トランス)
ACアダプタ一般的には変圧器が内蔵されています、これが交流電源の電圧を変換しています。変圧器にはコイルを使用して入力電圧を変化させています。そのために、コイルの巻き数や配置を調整しています。 これにより、アダプタは異なる入力電圧に対応するように設計しています。

2-2 電圧の変圧・スイッチング式
電圧の変圧には先ほどのトランス式が一般てきでしたが、スイッチング式があります。
これはトランジスタやMOS FET などの電子部品を用いて高速スイッチングを行って、入力された交流電源(AC電源)をパルス状に制御する方式で直流電源(DC電源)に変換しています。このようなスイッチング式は、小型・発熱が少ない・効率が良い・軽量の特徴がありますので、近年急速に広まっています。 ただし、スイッチング式の欠点としまして、どうしてもノイズが発生します。この点も技術改良によりかなり改善されてきていると思われます。

2-3 整流回路
電圧の変換によって変換された交流電源(AC電源)は整流回路によって直流電源(DC電源)に変換されます。整流回路はダイオードといわれる電子部品によって構成されています。ダイオードは、電流が一方向にしか流れない性質を利用して、交流電源(AC電源)を直流電源(DC電源)に変換します。
・前項のスイッチング式の場合は整流回路まで含んでいる場合があります。

2-4 平滑回路
直流に変換された電圧は、一定ではなく波動(交流成分)が残っていますのでこれを平滑化するために平滑回路を使用します。平滑回路にはコンデンサやコイルといった電子部品が使用されます。コンデンサは電流の急激な変化を緩和します。コイルは電流の急激な変化を妨げる役目があります。これらの平滑回路を用いてより安定した電圧を出力します。
・前項のスイッチング式の場合はこの波動(交流成分)が高速スイッチングなほど小さくなりますので、平滑回路の部品は小さくてすみます。これが小型化できる理由の一つです。 コンデンサやコイルは結構大きな部品になりますので。

2-5 安定化回路(レギュレータ)
ACアダプタの仕様によっては、さらに出力電圧の安定化が必要な場合は前項の平滑回路にさらに安定化回路にて出力する電圧を安定化させる回路です。
この回路は、整流された直流電圧を安定化されたレベルに保つ役割を果たします。ACアダプタの出力は、一般的に固定された電圧であることが要求されます。しかし、入力電圧や負荷の変動によって、出力電圧が変動することがあります。安定化回路は、これらの変動に対応して、出力電圧を一定に保ちます。 レギュレータは、一定の出力電圧を保つために設計された回路です。一般的には、トランジスタやIC(集積回路)を使用して、出力電圧を監視し、必要に応じて制御します。代表的なレギュレータとしては、リニアレギュレータやスイッチングレギュレータがあります。これらのレギュレータは、入力電圧や負荷の変動に対して効果的に安定した出力を維持します。

3.ACアダプタの構造

ACアダプタは基本的には、差し込みプラグ・本体部分・出力側コネクタで構成されています。
3-1 差し込みプラグ

差し込みプラグは、我々使用する者がコンセントに差し込む部分です。交流電源(AC電源)が入力される個所になります。アダプタ本体に直接付いているものや、ケーブルで接続されているものがあります。このケーブルは固定されているものもあれば、付け外しが可能な電源コードのようなものもあります。小型のものだと本体に直に付いているものが多いようです。
この部分(差し込みプラグ)は国や地域の工業規格などで標準化・規格化され統一されていますので、海外旅行などで別の国や地域で日本国内のアダプタをご使用になりたい場合は変換アダプタなどの用意が必要になります。
またこの部分が脱着式のタイプであれば、交換するだけでその行先の海外仕様にスマートに対応できますね。

3-2本体部分
本体部分は、アダプタと聞くとパッと思い浮かぶのは黒い角型フォルムの部分ではないでしょうか。トランスまたはスイッチングレギュレータ、整流回路、安定化回路などを収めたアダプタの心臓部となります。ストレート型・L字型・インレット型・折りたたみ式(AC差し込み部分)・脱着可能タイプ・USB型・丸型・・・等等
有名な海外メーカのスマートフォンの充電用ACアダプタで白い真四角の形をしたものもありますが。また、アダプタの本体部分の表面には、定格・安全基準マークなどのシールが貼り付けたりしていますので、ご使用前には確認しましょう。

3-3 出力側コネクタ
使用する電子機器に直流電源(DC電源)を供給するためのコネクタになり、通常はDCプラグと呼ばれています。本体部分と接続されたケーブルの先端に取り付けられたものがほとんどですが、コネクタ自体の形状や大きさ、ピン数は製品によって様々です。EIAJ 極性統一プラグ(現JEITA:電子情報技術産業協会)によって標準化された規格もありますが、メーカ独自のものを生産しているところも少なくない様です。またコネクタのピンの形状は同じでも、出力される電力の極性が違ったり・出力される電圧が違ったりします、誤って極性・電圧違いのものを接続すると破損や製品の劣化を招きますので注意が必要です。使用する電子機器やACアダプタには極性や電圧仕様の表記(記載)がありますので、必ず確認してから使しましょう。

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