送ったはずのメールが相手に届かない、メールを送信したら何やら英語のメールが届いた。
などと言った事はないでしょうか?
代表的な事例について述べていきたいと思います。
1.メールが届かない原因
メールが届かないという事が発生する要因としましては
・メールの送信者側に問題がある場合
・メールの受信者側に問題がある場合
があります。
1-1 送信メールが受信者に届くまでの大まかな流れ
・送信者が送信メールサーバーにメールを送る。
・送信メールサーバーが受信側のメールサーバーにメールを送る。
受信側メールサーバーが、送られてきたメールについて送信元認証や迷惑メールフィルターを通し、問題がないか確認をする。
・問題のないメールは受信者のメールボックスに配送する。
・受信者は受信メールサーバーからメールを取得して、自分のデバイス(PC等)で確認する。
メールが届かない場合は、この処理のどこかで問題が発生していることになります。
1-2 送信側で考えられる要因
・送信相手のメールアドレスが間違っている。
・メールサイズ(添付ファイルサイズ)に問題がある。
・送信元のIPアドレスやドメインがブラックリストに登録されている。
・DNSサーバの設定の不備により送信元の確認ができなくて、迷惑メールの判定がされている。
・メール内容から迷惑メールとして判定され迷惑メールに振り分けられている。
1-3 受信側で考えられる要因
・受信者から送信メールサーバーへの通信に問題がある。
・受信メールサーバーに何らかのトラブルが発生している。
・受信者側のメールボックスに空き容量がない。
・受信者がメールの受審拒否設定をしている。
・送信側で出来るメールが届かない原因と対策
2.メールが届かない現象とは
送信したメールが届かない場合には、主に以下の2つの状況が考えられます。
・送信後にエラーメール(バウンスメール)が返ってくる。
・エラーメール(バウンスメール)は返ってこないが、宛先にメールが届かない。
2-1エラーメール(バウンスメール)が返ってくる場合
送信した後にエラーメール(バウンスメール)が帰ってくる場合、送信先のメールアドレスが間違っていて、宛先が無い場合が多い様ですが、ほかにも様々な要因があります。
エラーメール(バウンスメール)には「ハードバウンス」・「ソフトバウンス」の二つがあります。
・ハードバウンス:送信先のメールアドレスが存在していない【User Unknown】等の問題によるエラーが多いので、そのままの状態で何度メールを送信しても相手にメールが届く事は無いでしょう。
・ソフトバウンス:送信した際のメールサイズ(添付ファイルのサイズ)が大きすぎることや、受信者のメールボックスの容量不足・受信側メールサーバーの負荷増大によるトラブルなど、一時的な問題によるエラーですのでこれらはエラーの原因が解決されれば、メールが届くようになることがほとんどです。
エラーメール(バウンスメール)には、発生した日時・送信先のメールサーバー情報・エラー内容の理由などが記載されていますので、エラーメール(バウンスメール)の内容を確認する事でメールが届かなかった原因を解明する手掛かりになる事が多いです。そのエラーがハードバウンスによるものなのか、ソフトバウンスによるものなのか確認し、それぞれエラーの原因に応じた適切な対応を行う事が大事なことです。
2-2 エラーメール(バウンスメール)が帰ってこない場合
先ほどの様にエラーメール(バウンスメール)が帰ってくればわかりやすいのですが、メール送信後にエラーメール(バウンスメール)が帰ってこずに相手方にメールが届いていないとケースもあります。
通常は「エラーメール(バウンスメール)が返ってこない」という事は「相手のメールサーバーまで無事到着した」ということになるのですが、メールサーバーまでは届いたものの、実はそこから個人のメールボックスへの配送がされなかったという場合もあるそうです。この場合エラーメール(バウンスメール)が返ってこないため、送信側は届かなかった原因も、そもそもメールが届かなかったことにすら気付けないため非常に厄介な事になります。
私はメールを送ったのに、相手方はなにも返事がないという事になります。
このような、受信側のメールサーバーまでは到達したものの受信者個人のメールボックスへ配送されない原因としましては
・メールアドレスの一部を間違え、存在する別の宛先に送信してしまった。
・メールサーバーの障害などでメールの送受信が遅延している。
・送信相手が利用しているメールサービスの迷惑メールフィルターや迷惑メールブロック設定によって、「迷惑メール」として振り分けられてしまった。
・送信相手メールサーバーがエラーメール(バウンスメール)を返さない受信拒否の設定をしている。
エラーメール(バウンスメール)が返ってこなければ問題なくメールが届いている場合がほとんどですが、中にはこのような理由によって、送信先に届いていない場合もありますので注意が必要です。
2-3 メールが届かない状態のリスク
特に企業にとっては、メールは企業活動に必要なアイテムですのでメールが届かない事によって企業活動が阻害されるだけでなく、取引相手との取引がスムースに進行せずトラブルに至るケースが考えられます。
3.送信側で出来るメールが届かない原因と対策
送信側で出来るメールが届かない原因と対策について
3-1 送信先のメールアドレスの間違い
送信先のメールアドレスが間違っている、またはそのメールアドレスがすでに削除されている場合は、宛先が存在しないためにメールを送ることができません。その場合は、「User Unknown」といったエラー内容のエラーメル(バウンスメール)が返ってきます。エラーとなるメールアドレスへメールを送り続ける行為は、先ほどの通り送信元IPアドレスやドメインに対し悪影響となります。エラーとなったメールアドレスへは送らないなど、送信リストの定期的な点検(精査)が必要ですね。
3-2 メールサイズやメール形式
写真や、資料などのPDFを添付ファイルとして送信する場合、受信側のメールサーバーの受信可能なファイルサイズ(容量)制限に引っかかり受信を拒否される場合があります。送る相手の容量制限を確認し、大きなファイルはクラウドストレージサービスなどに保存するなどの対応を行う様にする方が良いです。
また、メールの形式が既定に準拠していることも重要です。RFC 5322(Internet Message Format:簡単に言うとテキストメッセージです)への準拠は、メールソフトでメールを作成する場合には自動で対応していることが多いため、特段意識する必要はないかもしれません。HTMLメールを送信する場合には、HTML規格に準拠するように気を付けましょう。
3-3 ブラックリストに登録されている
メール送信元のIPアドレスやドメインが、ブラックリストに登録されているとメールが届きません。ブラックリストは複数の対策団体が管理し、迷惑メールを配信するスパマーだと疑われた場合にリストに登録されてしまいます。このリストは、各通信会社や企業のセキュリティにおいて迷惑メールのブロックやフィルタリングに活用するために広く提供されています。
もしもブラックリストに登録されてしまった場合は、すぐに解除申請を行う必要があります。解除せずにそのまま放置し続けると他の団体のブラックリストへ次々と登録されてしまうことがあるそうです。意図せずブラックリストに登録されてしまうことがあるので、定期的に登録されていないか確認することが良い様です。ブラックリストの確認方法や、解除申請の方法についてはWebなどで「ブラックリスト 確認」等で検索するとでてきます。