データセンターとは

データセンター (英: data center)とは、各種のコンピュータ(メインフレーム、ミニコンピュータ、サーバ等)やデータ通信などの装置を設置・運用することに特化した施設の総称を言います。

1.概要

データセンターでは大量の通信回線を利用するために、通常のオフィスビル等比べると大量の光ケーブル回線などが引き込まれています。そのほかには大量のコンピュータからの発熱処理するための空調設備が強化されています。また地震などの災害時にもそのサービス提供に極力支障が出ないように建物そのものが耐震構造になっています。使用する電力会社からの電力供給も複数の系統(異なる変電所からの送電)から受電するようになっていたり、電力供給が途絶えた場合に備えて大容量の蓄電池(バッテリー)や自家発電装置などの非常用電源を備えています。
データセンター内で火災が発生した場合にも、中に設置されている機器に極力損傷を与えないようにするために、水を使う通常のスプリンクラー設備ではなく二酸化炭素 (CO2)やハロンガスによる消火設備を持っているのが一般的です。データセンターの場所はセキュリティ対策で場所等は通常公開されていません。データセンターには企業等の重要なサーバが保管されていますので、サイバー攻撃などの犯罪やデータセンターそのものに侵入し物理的な被害に遭う可能性などを未然に防止する為です。

(*)非常用電源:
・UPS(無停電電源)
 電力会社からの電源供給が停止した場合バッテリーから電源供給をする装置です。

・自家発電装置
 その名の通りで、自前で発電を行う装置です。発電装置を起動し使用可能な  状態になるまでに、時間がかかりますのでその間をUPSで電源供給を行う方法が一般的です。

2.データセンターの種類

データセンターの種類について代表的な2種類について説明致します。
2-1 ハウジング(コロケーション)
ハウジング(コロケーション)とは、データセンター内のラックなど、物理スペースをレンタルする方式となります。自社よりも堅牢性で優れたデータセンターにサーバを設置することでサーバの安全性を高める目的で利用します。設置するサーバやネットワーク機器は自社で用意し、必要な広さやラック数を契約します。
ただし、初期投資や環境設定が必要で、運用も自社で行わなければならない点は、ハウジングのデメリットです。運用を自社で行うため、サーバの運用管理者が通える場所にあるデータセンターを選ぶ必要があります。

2-2 ホスティング
ホスティングとは、データセンターに設置するサーバーマシンやインターネット回線をデータセンターのサービス提供者からレンタルする利用方法です。用意されたメニューの中から、自社に合ったスペックのサーバーマシンやインターネット回線を選択します。
環境構築が不要ですぐに利用することができ運用コストも不要な点が、ホスティングのメリットです。また、データセンターに通う必要がないため、災害に備えて自社とは別エリア(例えば東京なら大阪のデータセンターなど)を選ぶ、ということが可能となります。
一方でトラブル発生時の対応はサービス提供者任せとなるため、極端な例ですがいつ復旧するかは把握しづらくなります。サーバーマシンやインターネット回線の選択肢が限定される点もデメリットとなります。

3.データセンターのメリットとデメリット

3-1データセンターのメリット

①災害・震災からデータを守ることができる
自社内でサーバを管理(設置)していると、大きな地震などの災害が発生した場合に自社内に設置しているサーバが破損(損傷)しシステムがダウン(ストップ)する恐れがあります。データセンターは免振耐震構造で設計施工されているために地震に強くサーバを安全に保管・運用することができます。
データセンターを用いたBCP対策が注目されたのは、2011年に発生した首都圏での東日本大震災以降といわれています。サーバセンターのサーバルームは免振構造になっていたので、大規模な災害でもサーバを保管しているラックが倒れる可能性は非常に少ないです。

②火災等の災害からもデータを守れます
データセンターは地震などの災害だけに限らず火災にも強い作りの構造になっています。
(1.概要 でも述べましたが)火災が発生した場合にも、中に設置されている機器に極力損傷を与えないようにするために、水を使う通常のスプリンクラー設備ではなく二酸化炭素 (CO2)やハロンガスによる消火設備を持っているのが一般的です。

③サーバにかかるコストを抑える事ができます
データセンターを利用することで、自社内でサーバ管理するよりもコストを抑えられます。社内にサーバを設置する場合通常は、専用のサーバルームを用意します。さらに使用するサーバの熱対策の為の空調設備も欠かせません。
その他にも停電が発生時の対策用の自家発電装置、それ用の燃料の保管など必要な設備が多く発生します。データセンターの利用でこれらの費用を抑える事ができます。

④24時間365日データを保護してもらえます。
社内サーバを運用する場合、従業員の勤務条件などの見直しや電気代・人件費も増える事でしょう。データセンターでは専門のスタッフが24時間365日常駐し監視してくれますので、夜中にトラブルが発生しても対応してもらえますので安心でその費用が抑えられます。

⑤プロフェッショナルに管理してもらえる
サーバの運用には専門的な知識が必要ですが、データセンターで運用されている方はいずれもその道プロフェッショナルです。IT関連インフラのハードやソフトの両方を熟知していますので、何からの問題や異常が発生した場合でもスムーズな対応を行ってもらえますので安心です。

3-2データセンターのデメリット

①一般的なサーバよりは高額になります
企業規模や取り扱うデータ量によってはそれほどのセキュリティを求めていない場合では、一般的なレンタルサーバに比べると高額になります。取り扱うデータやサーバの重要性・セキュリティ・データ量などでの検討が必要です。

②サーバ構成の拡張性や運用の自由度に問題になりがち
自社内にサーバ環境を構築して運用を行っている場合と比べると、サーバ構成の拡張性に制限が付きます。自社の事業が拡張しサーバの拡張(増設)を行いたい場面で増設のための場所(ラック)が足りなくなると追加が必要となります。
単に費用の増額のみでなく、物理的に増設ができない場合もあります。

③立地(利便性)のリスクがあります
災害時のリスクを回避目的で自社から遠隔地のデータセンターを選定した場合、何らかのメンテナンスが発生しデータセンターに出向く事になった場合時間を要することになります。さらにデータセンターのセキュリティによっては、入退出が厳格な場合事前対応が必要となることもあります。

④100%安全ではない
データセンターは建造物や設備面では安全性が高いもので作られています、しかし注意点として運営している企業の倒産等によるサービスの停止や終了です。ある日突然データが使用できなくなったらこまりますね。安心・安定した企業を選定することも重要なことです。
また、災害時の安全を考慮し自社の会社とは遠隔地のデータセンターを利用した場合自社は大丈夫だったのに、データセンターが被災する可能性も0ではありません。

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