1:Raspberry Pi(ラズパイ)とは
Raspberry Pi注とは、Raspberry Pi財団(英国拠点)が教育用として開発した名刺サイズのシングルボードコンピュータで、日本ではよく「ラズパイ」と略されて呼ばれています。シングルボードコンピュータは、基板上にCPUやメモリなどコンピュータとしての必要な機能を実装したものを言います。Raspberry Piは、本体と「microSDカード(またはSDカード)」、「電源」、「キーボード」、「マウス」、「ディスプレイ」を準備すると一般的なデスクトップパソコンと同じ作業をすることが可能になります。そしてOSは別途準備(microSDに書き込み)する必要がありますが、公式やサードパーティから主にLinux系OSがフリーで提供されています。Raspberry Piは小型、低コストでありながら『高性能』でもあることから産業用途への利用も広がっています。 最近ではFA向けのRaspberry Piもありますので「Raspberry Piってホービユースでしょ・・信頼性が・・」とおっしゃられる方にも安心して使用してすることが出来ます。
また容易に入手できることから、短納期で試作からに着手することが出来結果として量産まで短納期での製品納品を行う事も可能となってきました。
注)
Raspberry Pi は、Raspberry Pi財団の商標です。
Raspberry Pi is a trademark of the Raspberry Pi Foundation.
2:Raspberry Piの使い方
Raspberry Pi=シングルボードコンピュータといっても 「電源」「OS」「キーボード」「ディスプレイ」「マウス」「HDD」 は付いていませんのでRaspberry Piを購入の際に必要に応じて購入しないといけません。
・OS: Linux(Debian)ベースのRaspbianというOSが提供され標準のオペレーティングシステムになっていますので、マイクロSD等に書き込み Raspberry Piにセットすることで使用出来ます。
・電源:USBからの給電も可能ですが電源容量が不足すると正常に動作しませんので最初はACアダプター(5V/4Aを推奨します。)を用意する方が確実に動作させることが出来るので良いと思います。
・ディスプレイ:HDMIのI/Fが用意されているのでHDMI対応のディスプレイがあればそのまま接続出来ます。
・キーボード・マウス等は必要に応じて用意して下さい。 最初は有った方が良いですね。
・インターネット接続:WiFiは内蔵していますので、WiFi環境があればインターネット接続も容易に実現出来ます。
LANコネクターもあるので有線での接続も可能です。
・初めての方はスターターキットがあるのでそれを購入すると一通りの機材が用意されていますので、便利ですね。
Raspberry Piはシングルボードコンピュータですので単にコンピュータとし て使用するのも良いでしょうが、
我々は何らかの機器等の制御を行う為に用います。
Raspberry Piには簡単なI/Oは付いているので、外部にLEDを点灯させたり SWで入力入力信号として取り込んだりするもことも出来きますが、まずはPCとして使ってみればどうでしょうか。 ただしみなさんがいつも使っている WindowsではなくLinuxベースになります、でもメールやWebページの閲覧などはもちろん可能です。
こんな感じでケースに入れるとパソコンぽい感じになります、非常にコンパクトな感じでいいですね。
3:Raspberry Piの種類
Raspberry Pi 1、Raspberry Pi 2、Raspberry Pi 3、Raspberry Pi 4、Compute Module 、Raspberry Pi Zeroなどなど。色々なモデルが販売されています。最新のモデルは、「Raspberry Pi 4」です、簡単に内容(仕様)をまとめます
・CPU: Raspberry Pi 4 クワットコア(1.5GHz)
Raspberry Pi 3 クワットコア(1.4GHz or 1.2GHz)
・メモリ: Raspberry Pi 4 1GB/2GB/4GBの3モデルから選択出来ます。
Raspberry Pi 3 1GB
・USB3.0ポートを2つ搭載
・USB2.0ポートを2つ搭載
・電源ポートとしても使用できるUSB Type-Cを搭載
・micro HDMIポート
・LANポート WiFi Bluetooth で各種通信機器との通信
使用用途(要求する性能・価格)に応じて搭載メモリや使用CPUを選定して下さい。
4:Raspberry Piを使用する際の注意点
Raspberry Pi財団によると、Raspberry PiのCPU温度は85℃が上限と言われています。小さくて高性能で色々の事ができるRaspberry PiもCPU温度が85℃付近になると性能(パフォーマンス)が落ちる仕様になっているそうです。そのために実際に使用するときには放熱用のフィンをCPUに取付なければ実運用出来ない場合多い様ですので購入の際は放熱フィンの購入も忘れない様に注意しましょう。場合に寄ってはFAN付きのキットも有るようですので必要に応じて用意して下さい。小さい分ケース等に入れて密閉構造の場合温度
「なんか動作がおかしい」・「遅い」等感じたらCPUの発熱を確認しましょう、意外と盲点かもしれませんね。最悪CPUを壊してします恐れもありますので要注意です。
Raspberry Piは通信機能を持っているので、通信機能を使用(外部のインターネットに接続された状態)する際は使用用途によってはサイバーリスク(対策)も考慮する必要があります、被害に有ってからでは遅いですから。
5:Raspberry Piの拡張性
Raspberry Piには先程も述べましたが簡単I/OやI/Fは付いていますが例えばA/D変換などは有りませんしかし、Raspberry Piには拡張機能用のI/Fが備わっていますので、これらのI/Fを使用してRaspberry Piに接続出来る機器(基板)が各種あります。 これらのI/F機器を用いる事で容易に制御装置としてカスタマイズすることが出来色々な制御装置等として使用することも出来ます。
これに付いては次回説明致します。