USB Type-C について

1.USB Type-Cとは 

USBの機器とケーブルでの、可逆差し込み可能な小型の24ピンコネクタ規格の一つです。何と言ってもLightning端子と同様に上下・左右が無いので向きを気にせず接続でき、大きさは「micro USB」コネクタと同じくらいで、大きさは8.4×2.6mm程度です。 

USB Type-C規格は非営利団体のUSBインプリメンターズ・フォーラムが発表して2014年8月に最終の仕様が制定されています。 

最近ではパソコンやスマートフォン、それらの周辺機器等にもUSB Type-Cを使用する事が多くなってきております。インターフェースが統一されることで機能面では大きな向上が期待できます。 

USB Type-Cは信号線と電源線が一緒になっている為、USB Type-Cのケーブル1本で全てが可能ですし、以前のUSB Type-A端子より小型になっております。 

USB Type-Cコネクタはホストとデバイスの両方をつなぎ、あらゆるType-AとType-Bコネクターとケーブルを将来性のある規格に置き換えたと言われております。 

2.USB Type-C端子に対応した充電規格 USP PD(USB Power Delivery) 

USB PDは最大100Wまでの出力に対応できます。使用する電力に合わせて電圧を 5V,9V,15V,20V と基本的に4つの電圧を切り替えて最大100Wの電力供給を行っています。 
60Wを超える電力供給の場合使用するUSB Type-Cのケーブルには注意が必要です。20V/5A給電に対応したUSB Type-Cケーブルを用意しないといけません。 
 USB Type-Cには機器に関する情報だけを通信する通信専用の信号ラインが有ります。この信号ラインを通して充電器とPC等の情報を自動でやり取りを行います。充電器からは要求する充電電力を供給することでUSB PDの急速充電ができる様になります。 
 
さらにモニターへの接続も対応しています、USB Type-CのケーブルにHDMIの信号を流し、テレビやモニターなどに映像を出力する事が出来ますし、USB PDに対応していればモニターからの電力供給も可能になります。モニターとPC間はケーブル1本でHDMIの信号とPCへの電力供給が可能となり非常に便利に使用できます。 
 
ここで、利点が多く使い勝手の良いUSB Type-Cですが注意点があります。 
便利に使えて特定のメーカ専用ではない標準規格であるUSB Type-C端子は現在多くのスマートフォンに採用されております。USB端子がType-Cに統一されれば私たちユーザが端子(ケーブル)を気にすることなく充電や周辺機器との接続などが出来るようになるので便利ではありますが、USB Type-Cは端子が同じでもケーブルや接続する機器によって性能や使える機能が違います。USB Type-Cはあくまでも端子部分の形状の規格であり、その他の性能は機器やケーブルによって違いがあります。 
 
例えば機器同士のデータ転送速度に於いても、接続する機器やケーブルがUSBのどの規格を採用しているかによります。「USB 3.1Gen 2」対応の速度は最大10Gbpsです。「USB 2.0」対応では最大480Mbpsで約20倍の転送速度となり、大容量のデータ転送が可能になる大きなメリットがあります。 さらにUSB PD対応充電器で充電する場合は使う充電器にも配慮する必要があります。 例えばUSB PD対応のノートパソコンを充電するには、機種にもよりますが30~65Wの出力に対応した充電器が必要なことから、スマートフォン用に販売されている出力20Wの充電器では充電することができません。  
 
またアップル社の代表的なPCで採用されております、最大40GBの高速データ転送が可能な「Thunderbolt 3」に関しても、端子にUSB Type-Cを用いていますが通常のUSBとは異なる規格であることから、専用のケーブルを用いなければ実力をフルに発揮することはできません。 そうしたことからUSB Type-Cの性能をフルに生かすには、その仕組みを理解した上で製品を用意しないといけません。理解せずに購入してしまうとかえって無駄なケーブルや機器が増え、環境に悪影響を与える可能性も有ります、IT関連機器は進化も早いだけに有効活用するには端子の統一だけでなく、使う側の消費者も注意することが必要ではないでしょうか。 

3.USBケーブル(機器)の今後について 

USBは「Universal Serial Bus」の略で、元々はパソコンと周辺機器を接続するための標準規格になります。以前は、マウスやキーボードであれば「PC/2コネクター」、外付ハードディスクやスキャナーは「SCIS」、プリンター等では「IEEE」、モデム等では「RS232C」など周辺機器によって端子の規格が違うなど使い手からみて非常に不便であった事から、周辺機器を接続するための標準規格としてUSBが誕生しました。 しかし誕生から20年以上経過しコンピュータの周辺機器も大きく変化しスマートフォンやパソコン以外にもUSB端子を採用する機器が増えてきました。 

TYPE-A/Bからはじまり、「Mini USB」とか「micro USB」 など各種の形状(TYPE)が世の中にでています。 携帯電話(スマートフォン)でもメーカ(アンドロイド系・アップル社製)で違っていたりしています。 

欧州連合(EU)の欧州議会は現地時間の2022年6月7日、スマートフォンなどの電子機器の充電端子を「USB Type-C」に統一する暫定合意に達したと発表を行いました。USB Type-Cを採用していないA社のスマートフォンには大きな影響が発生すると想定されます。 
 
 携帯電話やタブレットにかかわらず、デジタルカメラやヘッドホンなど適用範囲が非常に幅広い機器が対象となるようです。 
 
この背景には環境問題があると言われています。その大きな理由は電子機器の充電端子の共通化を行う事で消費者の利便性を改善し電子廃棄物を減らすことにあるとされています。例えば携帯電話端末を買い換えたら充電端子が違うので「充電器や充電ケーブルを買い換えないといけない」などの消費者側の不満・不便を解消することに狙いがあると思われます。 
近年巨大IT企業が市場を支配していることで起きるさまざまな問題、いわゆる「GAFA問題」*1が大きく取り沙汰され、大手携帯会社もその対象とされているのかもしれません。大きなシェアを持っている大手のスマートフォンメーカーが専用端子の採用を続け、周辺機器メーカなどにその大手メーカ独自の認証を求めるなどして市場での支配力を維持することを懸念したとの見方も有るようです。 
 
先に述べましたが当初Type-A/Bであったものが小型の機器に適合すべくUSB端子の小型化が進み、「Mini USB」「micro USB」なる規格の端子が登場しました。昔のAndroidスマートフォンや現在少し古いスマートフォン用の周辺機器では充電端子に「micro USB」を採用しています。しかし時代の流れ・変化でUSBに対する要求機能・性能が高くなったことで、進化が求められて誕生したのがUSB Type-C端子となります。 
 
先ほどUSB PDでは最大100Wと言いましたが、 
USB Type-C specification Release 2.1では最大48V5Aでの240W供給を行えるExtended Power Range(EPR)が規格化されUSB PD 3.1*2なる規格が有るそうです。これは主にゲーミングノートPCをはじめとする消費電力の大きなデバイスでは100Wでは電力不足となることからこのような規格が登場したようです。 
 
*1 GAFA:グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンの英語表記の頭文字を取ったもので何れも一度は聞いたことのある名前ですね。 
 
*2  USB PD 3.1:USB Promoter Groupは2021年5月27日(米国太平洋夏時間)にUSBデバイスにおける電源供給「USB Power Delivery Revision 3.1」(USB PD 3.1)を発表しています。 
電源の出力電圧「28V」「36V」「48V」を選択可能(最大電力は28V時が140W,36V時が180W,48V時が240W) 
 電源を受け取るデバイスが供給電圧を100mV(0.1V)単位でリクエストする機能の追加(要求できる電圧は15~28V/36V/48Vの範囲) 

4.おまけ 

昔は規格外でしたが、USB Type-C端子からアナログの音声信号を入出力する製品が有るようです。USB Type-C端子から直径3.5mmのイヤホンジャック(ミニプラグ)への変換ケールブが市販されています。ただしこのような製品はアナログ音声入出力に対応していない製品には非対応で、別途DAC搭載のものを用意しないといけませんでしたが、現在ではUSB Type-Cの規格に採用され「Audio Adapter Accessory Mode」として追加されています。 

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