サーバーとパソコンの違い とは

サーバーとパソコンは、どちらもコンピューターの形態を持っていますが、それぞれでは異なる役割と設計が違います。 

1.サーバーとは

1-1.サーバーとは 

サーバーとは、本来はコンピュータネットワークで使用される分散コンピューティング技術の1つであるクライアント(*)サーバーモデルでの用語だそうです。サーバーはクライアントからの要求(リクエスト)に応じて、何らかのサービス(処理)を提供する側の機能あるいはシステムの事を言います。提供するサービスはサーバーの種類によって異なります。例えばファイルサーバーであれば保管しているファイル(データ)の提供、プリントサーバーであればプリンターへの印刷処理の提供、ウェブサーバーであればウェブページを構成するHTMLファイルや画像ファイルなどのデータの提供をするなど、様々です。 

(*)クライアント: 

「提供する側としての存在」であるサーバーに対して、その対義語は「要求する存在」という意味で「クライアント」と呼ばれています。 

一般的にクライアントと言いますと人間(ひと)を想像しがちですが、サーバーに対してコンテンツを要求し受け取る側をまとめてクライアントと呼んでいます。その為、私たちが普段仕事などで使うパソコンも、様々なサーバーに情報を要求するクライアントになっていることが多いです。 

1-2.サーバーとして求められる内容 

①パフォーマンスと応答性: 

パフォーマンスも重要なポイントです。サーバーがスムーズに動作し、クライアントからのリクエストに迅速に応答できることが求められます。特に大規模なウェブサイトやアプリケーションでは、多くのユーザーが同時にアクセスすることがあるため、高いパフォーマンスを求められます。 

高いパフォーマンスを満たすには次の要素が挙げられます。 

・プロセッサ(CPU): サーバーの処理能力を担当し、高い性能が求められる場合は、処理能力の高いCPUが必要です。 

・メモリ(RAM): アプリケーションの実行やデータのキャッシュに必要で、大きなデータセットや多くの同時ユーザーをサポートするには十分なメモリが必要です。 

・ストレージ: データの永続的な保存を担当し、高い読み書き速度や冗長性が求められます。SSD(Solid State Drive)が高いパフォーマンスを提供してくれます。 

②可用性と信頼性: 

サーバーの可用性と信頼性は非常に重要です。サーバーがダウンしている時間が少ないほど、ユーザーがサービスを利用できる時間が増え、ビジネスの連続性が確保されます。冗長性やフェイルオーバーの仕組みが必要です。 

③セキュリティ: 

サーバーにはセキュリティが不可欠です。機密データやユーザー情報を守り、不正アクセスからサーバーを保護する為に、セキュリティポリシーや防御策を求められます。 

④スケーラビリティ: 

サーバーの性能を向上させる為に、ハードウェアのアップグレードが可能であることが求められます。 

また、負荷が増加した際にサーバーを追加(増強)することで、全体の性能を向上させることも求められます。 

⑤データのバックアップと復旧: 

データの損失は致命的な問題となります。サーバーは定期的かつ適切な方法でデータをバックアップし、災害が発生した場合には迅速かつ正確にデータを復旧できる仕組みを持つ事も求められます。 

⑥監視と管理: 

サーバーの健康状態やパフォーマンスを監視し、問題が発生した場合には適切な対応ができるようにすることが必要です。ログの収集やアラートの設定なども求められます。 

⑦コスト効率: 

サーバーの運用コストを最小限に抑えながら、要件を満たすことも重要です。クラウドサービスの適切な利用や、リソースの最適化などが考慮されます。 

⑧ネットワーク: 

・帯域幅(Bandwidth): 

サーバーへのアクセスやデータ転送がスムーズに行えるよう、適切なネットワーク帯域幅が確保されている必要があります。 

・ネットワークセキュリティ: 

データの送受信時においてセキュアな通信が行えるよう、適切なセキュリティプロトコルが必要です。 

これらの要素をバランスよく実現することが、サーバーが効果的かつ効率的に機能し、ビジネスの要件を満たすために重要な事ですね。 

2.サーバーとPCの違いについて

2.サーバーとパソコンの違い①(用途・役割の違いは) 

サーバーとパソコンは、その用途の違いに伴い、求められる性能も違います。サーバーはデータの管理や提供に使うため、耐久性や安定性が求められます。主にパソコンはその使用する個人(法人)使用の、ユーザーの用途に合った性能が求められます。 

2-1 サーバー 

 サーバーはネットワーク上でクライアントからリクエストを受けてデータやサービスを提供すことを目的に設計されています。一般的には多くのクライアントコンピュータからび要求に対応し、データやアプリケーションを提供するために使用されています。主要なサーバー用途としましてはウェブサーバー・DNSサーバー・データベースサーバー・ファイルサーバー・電子メールサーバーなどがあります。 

例えばウェブサーバーは、普段私たちが使っているパソコンのようなクライアントから「このホームページが見たい」という要求を受け、そのホームページを表示するのに必要なHTMLファイルや画像を提供しています。 

2-2 パーソナルコンピュータ(パソコン) 

パソコンは一般的に個人や小規模なグループのユーザー向け(クライアント向け)にディスクトップタイプやノートタイプの形態で提供され、一般的にはコンピューティングタスク(ウェブ閲覧・文書作成・ゲーム・メディア視聴・CAD/CAM等)に使用されます。 

3.サーバーとパソコンの違い②(物理的な違い) 

パソコンも、サーバー用コンピューターも、CPUやメモリ・HDD(ハードディスクドライブ)・マザーボードなどから構成されている点では同じと言えます。しかし用途が違うために、ハードウェアに求められる特徴は異なっていますのでその点について述べていきます。 

3-1 サーバーにとって重要な事 

ウェブサーバーやファイルサーバーの使い方のことを考えてもお分かりかと思いますが、クライアントからの要求に対してサーバーは多くの人にコンテンツを提供しています。また同時に多くの人等から要求を受けることも珍しくありません。 

そのとき何らかの障害が起きれば、受ける側の影響範囲は広くなります。例えばウェブサーバーがダウンすると多くの人がウェブサイトを見られなくなってしまいます。 その為、サーバーには次のような要素が求められます。 

・【安定稼働】:同時に多くのクライアントから要求があっても稼働できること 

・【耐久性】:24時間365日、連続して稼働し続けられること 

・【セキュリティ】:データの保護やバックアップがしっかりしていること 

こうした要素を満たすため、サーバーとなるコンピューターは安定性や耐久性が高いこと、セキュリティやバックアップの体制・仕組みが構築されていることが必要不可欠な要求仕様となります。 

3-2 オペレーティングシステム 

・サーバー: 

サーバーは、WINDOWS Server、Linuxディストリビューション(例: CentOS、Ubuntu Server)、Unixなど、専用のサーバオペレーティングシステムを使用することが多いです。 

・パソコン: 

一般的に、WINDOWS、MACOS、Linuxなどの一般的なデスクトップオペレーティングシステムが使用されます。 

3-3 管理とセキュリティ 

・サーバー: 

サーバーは多くのクライアントにサービスを提供しているため、セキュリティが重要となります。アクセス制御・暗号化・ログの監視などが徹底されることが一般的です。また、定期的な脆弱性スキャンやセキュリティアップデートの適用が必要となります。 

・パソコン: 

パソコンのセキュリティは、主に個人のデータや通信を保護することに焦点を当てています。アンチウイルスソフトウェア、ファイアウォールの利用が一般的です。 

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