モータについて

1.そもそもモータとは 

モータ(電動機)とは電気エネルギーを力学エネルギーに変える動力機器の総称を言います。一般的には モータ・電動モータと言います。 

一般的に変換する力学エネルギーは回転が多いですが、直線的な動きを行うリニアモータも有ります。 

磁場の中にある導体(コイル)に電流を流すか磁場の中にある導体(コイル)を動かすかによって前者はモータとして後者は発電機としての役目を果たしします。 

 この基本原理はフレミングの右手・左手の法則にて説明できます。 

一方でモータには「動力」を意味する事もあるようで、特に電動機に限定した用語ではなく何らかの動力の役目を担う装置をモータと表現することもある様でロケットモータもその一例でしょう。 

2.構造 

ロータ(回転子)とステータ(固定子)から出来ていてお互いが磁気(磁界)の作用で力学エネルギー(回転や直線運動)に変換して動作します。 

回転部分と固定部(モータ本体)の接合部分にはベアリングを使用し回転がスムーズに回転する事を実現しています。 

Vm:モータに印加する電圧 
Ia:モータに流れる電流 
Ra:モータの内部抵抗 
Em:モータの逆起電圧
DCモータの起動時は Em は0の為モータ電流 
Ia は(オームの法則 昔学校で習いましたね。) 
Ia=Vm/Ra 
となります。 

モータ回転の上昇に比例しEm は増加しますのでモータ電流は Ia=(Vm-Em)/Ra となり
Emの増加分DCモータのモータ電流は減少します。 
DCモータは起動時に最大の電流が流れます即ちモータの発生するトルクは電流に比例するので発生するトルクも
最大となります。 

・ACモータ 
一般的にACモータと言うとインダクションモータ(誘導モータ)を言うこと が多いでしょう。

 

相電源の場合ACモータは上の図の様な回路構成となります。 
Lm:メインのコイル 
LS:サブのコイル 
C:進相コンデンサ 
M:モータのロータ 
コイルLsには進相コンデンサによって入力電源より90°位相がずれた電流が流れることによってACモータのロータが回転します。 

回転速度は基本的に電源周波数に比例しますので同じACモータを電源周波数の違う地域、例えば大阪(電源周波数60Hz)で使用していたACモータを東京(電源周波数50Hz)に持っていくと正常に使用する事が出来ないので注意が必要です。 

・DCモータとACモータの違いについて 
○回転数 
DCモータは電圧に比例して回転数が変化します。 
ACモータは周波数に比例します。 

○トルク 
DCモータは負荷が増えると回転数は落ちるがトルクは上がります。 
DCモータは起動トルクが大きいです、速度0で最大のトルクを発生します。 
ACモータは負荷に対しては比較的トルクムラは少ないです。

4.ブラシ有無 

ブラシは回転している間常に接触し騒音やノイズの元になり機構的な寿命も有りますのでブラシは無いに越したことは有りません。 先程述べたACモータもブラシレスになります。 

一般的に言うDCブラシレスモータ(図1)は駆動させるのに3相のAC電源(120°の位相違うAC電源)で駆動していますのでDCブラシレスモータとよばれていますがACモータと言っても間違ってはいないと思います。 

5.用途 

モータの使われる場所は、回るもの・動くものです。 
今日では必ず何らかのモータを使ったもの恩恵を受けています、逆をいえば恩恵を受けずに生活は出来ないでしょう。 

・ドライヤー、シェーバー、パソコン、DVDプレーヤ、エレベータ、エアコン、 扇風機、ファンヒータ、換気扇、湯沸かし器、
電車、自動車、エスカレータ、 FAX、コピー機・・等 等 

自動車は自動車とひと括りに言いましたが、我わらが目にするだけでも 
サイドミラー・パワーウインドウ・ワンボックスカーのドアの開閉・シートの調整 等が有りますが見えない
箇所にも多くのモータが使われています。 

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