電子部品とは(英語表記:electronic component) 

電子部品は、電子機器や電気回路に使用されている基本的な構成要素です。これらの部品は電気信号を制御し、電子デバイスの動作や機能を実現するために使用されています。 

1.概要 

電子部品は、電子機器や電子回路において特定の役割を果たすために使用されるコンポーネントです。電子部品はさまざまな種類があり、それぞれに異なる役割を担っていていてさまざまな種類があります。 

2.電子部品の種類 

電子部品にはさまざまな種類があります。 

代表的なものとしまして、抵抗器(Resistor)、コンデンサー(Capacitor)、インダクター(Inductor)、ダイオード(Diode)、トランジスター(Transistor)、があります。これらについて説明いたします。 

2-1抵抗器(Resistor) 

抵抗器は電流の流れる経路において、電流の強さを制限する役割を持ちます。抵抗器は抵抗値と呼ばれる値を持ち、単位は国際単位系(SI)のオーム(記号: Ω)を用いて表され、一般的には「R」と表記されます。 電流の流れる経路に接続することで、電流の流れを制御する事から抵抗体と呼ばれることもあります。 

抵抗は抵抗体の何処かに少なくとも2つ以上の電極があります。その電極間に電位差を加えると電極の電位差に比例した単位時間あたりの電荷の移動、すなわち電流が生じます。比例定数は電気伝導率とよばれますが通常は電気導電率の逆数である電気抵抗率を用いて、ある抵抗器の電気抵抗率はその抵抗器の抵抗値と呼ばれます。抵抗器に1ボルト(V)の電位差を加えたとき、1アンペア(A)の電流が生じると、その抵抗器は1オーム(Ω)の抵抗値を持つとされています。(いわゆるオームの法則を参照下さい) 

2-2コンデンサー(Capacitor) 

電荷を蓄える能力を持ち電圧の変動を吸収し、一時的にエネルギーを保存することができます。 

コンデンサーの特性を表す基本的な単位は、静電容量(キャパシタンス capacitance)で静電容量の値は、一般に国際単位系(SI)のファラド(記号: F)を用いて表され、一般的に「C」と表記されます。コンデンサーの機能はバッテリーと似ています。コンデンサーの静電容量はマイクロファラド(µF = 10−6F)やピコファラド(pF = 10−12F)のオーダーのものが多く、ごくわずかな量の電荷しか蓄えることしか出来ません。代わりに応答速度が早いため、瞬間的な電流の変化(例えば、雷サージなど)に対する応答を制御する場合や、交流電流を変化させたい場合などに用いられます。ただし、電気二重層コンデンサーのような、従来のコンデンサーと比較すると桁違いに大きな静電容量をもつものも存在し、それらは二次電池として利用することができます。 

その他の特性としては印加できる電圧(耐圧)が挙げられます。耐圧は使用用途に応じて、微小電力機器用の2.5ボルト程度のものから、高電圧発生用などに使われる10キロボルト程度のものなど多くの種類があります。 

2-3インダクター(Inductor) 

インダクターに流れる電流によって形成される磁場にエネルギーを蓄えることができる受動素子です。一般的にコイルによってできておりコイルと呼ばれることも多く一般的には両方の呼び方が使われています。 

インダクタンスを表す単位は、コンデンサーと同様の国際単位系(SI)のヘンリー(記号:H)を用いて表され、一般的に「L」と表記されます。 

電流の流れている電気伝導体の周囲に形成される磁場に起因し、電流の変化に抵抗する傾向を示します。伝導体を流れる電流に比例して磁束が形成され、電流が変化するとそれに対応して磁束も変化し、ファラデーの電磁誘導の法則に従って電流の変化に抵抗する方向に起電力が生じます(自己誘導)。インダクタンスとは電流の単位変化当たりに生じる起電力の量を示すものです。 

例えば、1ヘンリー (H) のインダクタンスを持つコイルは、1秒間当たり1アンペア変化する電流が流れるときに1ボルトの起電力を生じます。コイルの巻き数、直径、芯の材質などがインダクタンスに影響します。例えば、コイルを巻きつける芯(コア)に鉄などの高透磁率の材質を使うと、生じる磁束を強くすることができる。コアの材質によってはインダクタンスの値は2000倍にもなります。 

コイルはアナログ回路や信号処理等に広く使用されています。コイルとコンデンサーなどを組み合わせることで、特定の周波数の信号だけを取り出す共振回路やフィルタ回路を構成する事ができます。コイルには電源回路用の大型のもの(フィルタ用コンデンサーと組合せ、出力の直流からハム音成分を取り除く)から、高周波の干渉を防ぐインダクタンス値の小さいものまで様々なものがあります。小さなコイルとコンデンサーの組合せはLC回路を構成し、無線機器の送受信機などに使用されています。 

2-4ダイオード(Diode) 

電流が一方向にのみ流れるようにするための素子で、電流の流れを制御し・電圧の変換や整流を行います。 

ダイオードは、アノード(陽極)およびカソード(陰極)の二つの端子を持ち(この用語は真空管式の呼び名から来ています)、電流を一方向にしか流さない。すなわち、アノードからカソードへは電流を流すが、カソードからアノードへはほとんど流しません。このような作用を整流作用といいます。真空管では、電極間に印加する電圧によって、カソードからの熱電子がアノードに到達するかが分かれることで整流作用が生じています。半導体ダイオードでは、p型とn型の半導体が接合されたpn接合や、半導体と金属が接合されたショットキー接合などで整流作用が用いられる。pn接合型ダイオードにおいては、p型側がアノード、n型側がカソードとなっています。 

ダイオードは電流を一方向にしか流さないと先ほど述べましたが、ツェナー降伏(通常は逆方向には電流が流れませんが、一定の条件では急激に電流が流れる状態)という逆方向に流れる効果を利用したものがあります。 

またLEDの様に光を発光する発光ダイオードと呼ばれ、一般的なダイオードと同様に極性を持っていますが、発光ダイオードの電気的な特性から一般的なダイオードの様に整流用途等には使用する事は出来ません。 

2-5トランジスター(Transistor) 

電子回路において、信号を増幅またはスイッチングすることができる半導体素子です。 

きわめて近づけて立てた2本の針の片方に電流を流すと、もう片方に大きな電流を流すことができるという現象を発見した事が。最初のトランジスターである点接触型トランジスターです。 

・増幅作用 

エミッタ – ベース間のわずかな電流変化が、エミッタ – コレクタ間電流に大きな変化となって出力される現象です。 

エミッタ – ベース間の電流を入力信号とし、エミッタ – コレクタ間の電流を出力信号とすることで、増幅作用が得られます。 

コレクタ電流 (IC) がベース電流 (IB) の何倍になるかを示す値を直流電流増幅率と呼び hFE で表します。この値は数十から数百程度になります。 

で表します。 

・スイッチング作用 

増幅作用と同様に、エミッタ – ベース間の電流(ベース電流)によってエミッタ – コレクタ間のより大きな電流(コレクタ電流)を制御できる仕組みを利用しています。 

ベースに与える小さな信号によってより大きな電流を制御できるため、メカニカルなリレースイッチの代わりに利用されることも有ります。 

電流の大小ではなくON / OFFだけが制御の対象であるため、一定の線形性が求められる一般的な増幅作用の場合とは異なり、コレクタ電流とベース電流との比が直流電流増幅率よりも小さくなる飽和領域も使用されます。 

これらの作用により、論理回路などのデジタル回路を作る事が可能です。 

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