半導体とは

半導体(はんどうたい、英語表記: semiconductor)とは、金属などの導体とゴムなどの絶縁体の中間の導電性(抵抗率)を持つ物質のことを言います。半導体は不純物の導入や熱や光・磁場・電圧・電流・放射線などの影響で、その導電性が顕著に変わる性質を持ちます。この性質を利用して、トランジスタなどの半導体素子に利用されています。 

1.半導体の概要 

半導体は主にシリコン・ゲルマニウム・ガリウムアーセニドなどの素材で作られています。半導体は多数の電子が自由に動ける伝導体と、ほとんどの電子が束縛された価電子帯という2つの帯があります。温度や化学状態などの条件によって、電子が伝導帯に移動することができます。半導体は、微小な電気信号を増幅したり、回路を制御したりするために使用されます。 

半導体の基本的な構造は、PN接合と呼ばれるものでP型半導体とN型半導体を接合させたものです。P型半導体は不純物としてトリバレント元素(ホウ素など)を添加し、電子欠乏領域(正孔領域)を作り出します。N型半導体は不純物としてペンタバレント元素(リンなど)を添加し、電子過剰領域(自由電子領域)を作り出します。PN接合では、電子がP型からN型に移動する際に電子と正孔が再結合するため、電子の流れが妨げられる領域を作り出すことができます。この現象は、ダイオードやトランジスタなどの半導体デバイスで利用されています。 

半導体は現代の電子機器の中心的な素材であり、コンピューター・携帯電話・液晶テレビ・LEDライトなど、私たちが日常的に使っている多くの機器等に使われています。今後も半導体の技術はますます進歩し、より高性能で高効率的なデバイスが開発されることが期待されています。 

半導体の材料としてシリコンがよく使われる理由は大きく分けて2つあります。1つ目は資源が豊富にあることです。シリコンは地球表面で存在するすべての物質のうち、2番目に多い物質として知られています、半導体材料として使うだけの物質的な余裕があります。 

2つ目の理由としては加工のしやすさです。シリコンはICやLSIなどの集積化のための加工がしやすく、半導体の材料として扱いやすいため半導体の材料として使われやすくなっています。 

2.半導体の歴史について 

半導体の歴史は、19世紀半ばから始まります。当時は半導体という言葉は存在しませんでしたが、金属と非金属の中間の性質を持つ物質が発見されていました。これらの物質は電気の通り道として利用されていましたが、その性質の理解・解明はしていませんでした。 

20世紀に入り物理学者たちが半導体の特性について詳しく研究を進めるようになりました。1904年にはドイツの物理学者フェルディナント・ブラウン氏が半導体の整流作用を発見しました。その後の1913年にはアメリカの物理学者ロバート・ミリカンが半導体の光電効果を発見しました。 

1947年にアメリカの物理学者ジョン・バーディーンとウォルター・ブラッテン氏は、トランジスタという半導体素子を発明しました。トランジスタは、真空管に代わる小型で高性能な電子デバイスです、電子工学の発展に大きな役割を果たしました。 

その後半導体の技術は急速に発展し、1950年代にはシリコンとゲルマニウムという半導体材料が利用されるようになりました。1960年代には集積回路(IC)が発明され、多数のトランジスタを一つのチップ上に集積することが可能になりました。1970年代には、マイクロプロセッサが発明され、コンピューターの性能が飛躍的に向上しました。 

現在半導体は、コンピューターやスマートフォン・家電製品・自動車・医療機器など、あらゆる分野で使用されています。また人工知能やロボット技術・自動運転などの分野においても、半導体の技術は重要な役割を果たしています。 

3.半導体の種類について 

半導体は機能の集積度によって数種類に分類されます。代表的なものとしては、「ディスクリート半導体」「IC(集積回路)」「LSI(大規模集積回路)」の3種類があります。 

3-1ディスクリート半導体 

ディスクリート半導体とは、単一の機能を有している素子のことです。半導体の中では、もっとも集積度が低い種類に分類されています。 

ディスクリート半導体の代表的なものとしては、ダイオードやトランジスタなどが挙げられるでしょう。ダイオードとは電流を一方向に流す機能を持つもので、トランジスタは電流をコントロールする機能を持ちます。ディスクリート半導体は、スマートフォンやパソコン、自動車など生活に身近な機器に多数使用されています。 

一素子に一機能となった半導体で、単一機能のため複雑さがなく、そのため既に決まった仕様が標準化されています。他メーカーであっても同じ仕様の製品が販売されおり、型番はメーカー間で共通のものとなることも少なくありません。 

またオートメーションで生産しやすく、安価にラインナップされており汎用品といわれます。 

とは言え製品によって個別機能を持つICやLSIも、基本的にはディスクリート半導体が寄り集まってできており、どんな電子機器・回路を工作するにしろ、欠かせない存在です。一つの電子機器には、数十~数百個におよぶディスクリート半導体が搭載されています。 

3-2 IC(集積回路) 

ICとは、「英語表記のIntegrated Circuit」を略した言葉です。複数の素子を1つに集積させたものをICと呼びます。たとえばトランジスタを複数組み合わせて構成したり、トランジスタとダイオードなどを多数組み合わせて構成したりしたものがICです。 

ICはその集積度具合によって、SSI(Small Scale Integration)、MSI(Middle Scale Integration)、LSI(Large Scale Integration)などに分類されます。 

3-3 LSI(大規模集積回路) 

LSIは「英語表記のLarge Scale Integration」を略した言葉です。ICの中の1つでありますが、集積度がより高いものをLSIと呼びます。現代ではICとLSIを同じような意味で使っているケースが多くあります。 

LSIはダイオードやトランジスタ・受動素子などを集積したもので、複雑な機能を持っています。LSIはスマートフォンやパソコン・オーディオや自動車・デジタルカメラなど、私たちの生活を豊かでより便利にする製品にも使われるなど、幅広い用途で活用されています。 

4.半導体の役割について 

半導体は色々な役割があります、代表的な物について簡単に説明いたします。 

4-1 電気エネルギーを光に変換することができる 

半導体は電気のエネルギーを光に変換するという役割を持っています。電子が持つエネルギーを光として放出することにより、電気エネルギーを光に変換するという仕組みを利用しています。たとえばLEDや有機EL・レーザーなどで使用されており、電子が持つエネルギーの大きさなどによって放出される「光」が変わります。 

4-2 光エネルギーを電気に変換することできる 

半導体は電気エネルギーを光に変換できますが、その逆の動作も可能です。たとえば、近赤外線や可視光などの光エネルギーを電気エネルギーに変換します。代表的なものとしては、太陽電池などがあります。太陽電池は太陽光という光エネルギーを受け取り、電気に変換して流すという仕組みになっています。 

4-3 電気の流れを制御することができる 

半導体は電気の流れを制御(コントロール)するという役割もあります。簡単にいうと「電気のON・OFF」や「電気の流れを一方通行に制御する」といったことが可能です。電気のオン・オフはトランジスタやインバーター、電気の流れを制御するのはダイオードやコンバーターで使われており、高速でオン・オフすることでデジタル化を行う素子としても活用できます。 

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