モータとは、電気的なエネルギを機械的な運動エネルギに変換する装置です。
モータを分類した一種類がステッピングモータです。ステッピングモータはパルスモータとも呼ばれており、
パルスで回転の角度や速度を制御することが可能なモータです。そのため、様々な業界の装置に利用されています。
回転の角度は、与えられるパルスの数に応じたステップ角度(1パルスで回転する角度)で動きます。
例えば、ステップ角度が1.8°のステッピングモータに100パルス与えると、180°回転させることができます。
速度は、パルス周波数に比例して変化します。周波数が低いと速度は遅く、高いと速くなります。
そして位置決めは、「パルスの数」と「パルス周波数」で決まるため、センサによるフィードバックが不要となります。
この様な「フィードバックが不要な制御方式」がステッピングモータ最大の特徴であるオープンループ制御です。
また、ステッピングモータは停止しているときにも保持力がありますので、機械的ブレーキに頼らなくても停止位置を保てます。
ステッピングモータの簡易構造図を図1に示します。
この構造の「ロータ(回転子)」、「巻線」、「固定子」によって分類したものを、以下にまとめています。
●ステッピングモータの分類
[ロータ(回転子)による分類]
■VR型・・・回転子に歯車状のものを使用するものです。
■PM型・・・回転子に永久磁石を使用するものです。
■HB型・・・VR型とPM型を複合したものです。
[巻線方式による分類]
■ユニポーラ方式・・・巻線の電流を1方向に流す方式のものです。
■バイポーラ方式・・・巻線の電流を双方向に流す方式のものです。
[固定子による分類]
■2相・・・固定子が2つで構成されるものです。
■3相・・・固定子が3つで構成されるものです。
■5相・・・固定子が5つで構成されるものです。
※図1に示すのは、2相のステッピングモータです。
東阪の技術情報
当社では、2相と5相のステッピングモータのドライバを提供しています。